JBLのHarkness(C40)+D130+175DLH+N12000というシステムについては前回述べ、最初に買ったD130については、既に40年以上の付き合いになる事も述べた。
本ブログではマッキントシュのアンプの修理から始めたが、オーディオでは音を決定するのはあくまでスピーカーだと思うし、古いD130だから自ずとマッキンとの組み合わせになったと思う。
また、D130を他のスピーカーに変える時はアンプもマッキン以外に変わると思う。
それほど、オーディオではスピーカーの音が支配的だとも感じている。
それでは、D130を他に変える気は無かったかと言うと(信奉していたかというと)、大違いで結構変えたいと浮気しそうなこと幾あまた、事は数限り無い。
特に、音楽はずっとジャズ主体では有ったが、他の音楽が主になることも幾たびかあり、特にクラッシックを聞く機会が増えた時ほど変えたい気分になった。
また、ある時は、結局自分の聞く音楽の幅がある面D130に拘束されている様にも思え、自分の音楽傾向を変える為にも替えるべきと思った時もあった。
では、何故思い止まったのかは、もちろん経済的な要因、単にスピーカを交換するだけではなく結局システム全てを替えることに躊躇したことが大きいが、もう一つの大きな要因は中低音の反応(スピード)だと感じている。
ご存じの通り、昔の真空管アンプは出力といってもたかが知れていて、Weaternの300Bですらシングルで10W程度、プッシュでも20Wくらいしかなかったと思う。
その出力で米国では2000人収容の映画館のPAを賄っていたのだから、スピーカーの能率は極端に高い事が要求された背景から生まれてきた物だと思う。
結果、強力な磁気回路と軽い振動版、大口径と大型箱、ホールなどではホーン型ボックスの形態になったのだと理解している。
AR3以降というかトランジスタアンプで大出力が簡単に得られるようになって、スピーカの能率は極端に悪くなり、一方共振周波数を下げるために振動版もどんどん重くなって、超低音まで周波数特性が伸びていったのがD130以降の現在までのスピーカーの流れと思う(D130以降のJBLスピーカのLExxって元々はLow Effeciency(低能率)の略だそうです)。
ただ、今のスピーカーと比べて38cmも口径があるのに、また箱もやたら大きいくせに悲しいほど低音(低い周波数)は出ない。
でも、中低音のスピードは、やっぱり現代のスピーカーと根本的に違うものを持っていると思うし、その辺りが変えられなかった要因でもあると感じている。
中低域に関しては、ベースのアルコの場合は比較的低い音、ピチカートだと比較的高音成分が多く、また反応が早くなければピチカートが引き立たない面が、JBL=ジャズと鳴っていったと想像しています(単なる個人的な想像)。
気が付いたら周りはかなり古いものばかり。現代のから見ると周回遅れも甚だしい物ばかり、だからこそ見えてくる景色もあると思い、力を抜いて急がず、ゆっくりスローライフで行きます。
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