結局、親父も楽器に書かれた「ELA, ELA」を単に読んでいただけの様子。
ということで、私もWikipediaの情報以外はあまり知らないし、タンゴ通の方からすればお恥ずかしい説明だろうけど、ドイツのAAなどのサイトの情報も少し加えて、バンドネオンの歴史について、自分が判った範囲で、まとめようと思う。
Wikipediaのバンドネオンの説明から歴史を追うと;
- 蛇腹楽器としては、元々はコンサティーナという楽器があった。よく古いミッキーマウスなどで6角形の小型アコーディオンみたいな物が出てくるが、それを想像すれば良いと思う。
- 1829年頃、オーストリア・ウイーンのシリル・デミアンがアコーディオンの特許を取得(諸説あり)
- 1847年に、ハインリヒ・バンドがバンドネオンをアコーディオンを元に発明、したがって当初はバンドニオンという名称だった(BAND + (ACCORD)ION)。
- 発明はバンドだが、基本原理を詰めたのは、カール・フリードリッヒ・ウーリッヒ。なお、カール・フリードリヒ・ツィンマーマンが、カールスフェルドに設立したハーモニカ工場がバンドネオンの製造母体となる。(ドイツ側Wikipedia)
- ツィンマーマンがアメリカ移住の為に、この工場を1864年に、そこで工場長となっていた、Ernst Louis Arnold エルンスト・ルイス・アルノルトに売却し、製品名に「ELA」が付く様になる。
ちなみに、ウーリッヒの娘とアルノルトと結婚し、その子供がアルフレート・アーノルドとの事。 - エルンスト・ルイ・アーノルドの末息子アルフレッドが、1911年に「アルフレッド・アーノルド」を設立。
- 1945年頃までに、AAから、約30,000個のバンドネオンがアルゼンチンとウルグアイに輸出され、1948年頃にバンドネオンの生産が終了(会社の収用による)、その後1964年には、カールスフェルド村での楽器生産は完全に終了とのこと。
とすると、我が家にある「ELA」は、会社が設立された1864年以降であり、1911年に息子である「アルフレッド・アーノルド」が起業するまでと考えると、既に製作されてから最低でも100年以上は経過していることになる。
実際は1930年代に作られた「ELA」もある様なので、息子の「AA」が作られた以降も「ELA」も並存して作られていたと考えると、それほど古くは無いかもしれないが、それでも90年くらいは経過している古い楽器であることに違いはない。
今後、分解した時に内部を調べで、実際の製造年代を特定したいとを思っている。
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